Japanese
English
綜説
体表面心臓電位図の現況と将来
Body Surface Isopotential Map
山田 和生
1
,
林 博史
2
Kazuo Yamada
1
,
Hiroshi Hayashi
2
1名古屋大学環境医学研究所
2名古屋大学医学部第1内科
1The Research Institute of Environmental Medicine, Nagoya Univ.
21st Dept. of Int. Med.,Nagoya Univ.
pp.1268-1282
発行日 1979年12月15日
Published Date 1979/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203472
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体表面上から心臓の電気現象を記録することは,心臓の生理的および病理的状態を把握するための最も基本的な手段である。この目的で現在一般的に行なわれているのが,標準12誘導心電図とベクトル心電図法(Frank法など)である。これらの誘導法は,理論的にも経験的にも十分検討がなされており,その臨床的有用性がきわめて高いことは論を待たない。しかし,これらの誘導法にも問題があることが指摘されている。すなわち,単極誘導心電図は心臓局所の変化の診断に有用であるが,誘導点の数が限られており,特に右胸部および背部には誘導点が無く,心臓の電気現象を十分に表現できるかどうかが問題である。また,ベクトル心電図フランク誘導法は心臓の電気現象を平等に表現するよう工夫された誘導法であるが,心起電力を単一の定位の電気双極子と仮定して考え出された誘導法1〜3)であるので心筋局所の変化の表現にはあまり敏感でないきらいがある。
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