巻頭言
Humidification
侘美 好昭
1
1愛知医科大学麻酔科
pp.1267
発行日 1979年12月15日
Published Date 1979/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203471
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本年5月,Br. J.Anaesthのeditorialに給湿に関する文章が載っていた。この問題が同誌のeditorialに取り上げられたのは9年前にも一度あり,この間の進歩に対する関心から二つの文章を読み較べてみたが,内容にあまりに差がないのには非常にがっかりした。雑誌の性質上,話の中心を手術室内での吸入麻酔ガスの給湿の必要の是非にしており,たとえ上気道がbypassされていても(気管内挿管により),数時間の麻酔時間ならば,積極的に給湿したガスを吸入させねばならないという根拠は乏しいとしている。これはそれなりの結論として納得できるものである。
しかし,吸入ガスを積極的に加湿する要があるのは長時間に亘って上部気道がbypassされた場合で,この場合の給湿の適応を疑う人はまず居ないと思われる。
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