今月の主題 新しい不整脈診療
不整脈の新しい診断法
体表面電位図法
鎌倉 史郎
1
1国立循環器病センター・内科心臓部門
pp.70-73
発行日 1989年1月10日
Published Date 1989/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222278
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体表面電位図とは,胸部と背部に多数の電極を配置して心電図を記録し,各誘導点での瞬時瞬時の電位分布を天気図の気圧配置のように等高線(等電位線,等時線)で表示したものである.本法は12誘導心電図やベクトル心電図で表出困難な右胸部,背部の電気的情報を有し,かつ心臓の興奮伝播過程を経時的に,平面あるいは立体的拡がりとして表現できるため,不整脈解明の有力な手段となりつつある.
本稿では,WPW症候群における副伝導路部位(心室早期興奮部位)推定法,ならびに心室性不整脈の発生部位同定法を中心に述べる.
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