Japanese
English
解説
肺癌の免疫療法
Immunotherapy of lung cancer
安元 公正
1
Kosei Yasumoto
1
1国立病院九州がんセンター
1Kyushu Cancer Center
pp.1175-1182
発行日 1979年11月15日
Published Date 1979/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203459
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
最近の免疫学の進歩によって,実験動物においては,同系腫瘍に対してのみならず,自家腫瘍に対しても,担癌宿主は免疫学的機作に基づく抵抗性を発揮することが明らかにされてきた。他方,ヒト悪性腫瘍に関しては,実験腫瘍に対する程明確にはされていないが,様々の免疫学的機能検査法を駆使して,担癌患者の免疫学的機能に関する研究がなされてきた。その結果,多くの癌で、癌細胞は癌特異(関連)抗原をもっているらしいこと,また担癌患者は癌が進行すればするほど,特に細胞性免疫能が低下していることが明らかにされた。このような事実を背景として,癌に対する免疫療法が広く試みられるようになってきた。
ここでは,われわれの成績を中心にして,肺癌の免疫療法の現況について解説を試みてみる。
Copyright © 1979, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.