講座
Gas Pocket
鈴木 国功
1
Kuninori Suzuki
1
1東海大学医学部第2生理学教室
12nd Dept. of Physiology, Tokai Univ.
pp.1075-1083
発行日 1977年12月15日
Published Date 1977/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203132
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呼吸生理を論ずるにあたり,肺のガス交換に注意が集中しがちであるが,肺におけるガス交換の最終目的は組織のガス交換を維持することにある。このため,生体内のガスポケットはこの問題の有力な解明の一方法で,組織におけるO2,CO2分圧,血流量,組織ガス圧の変化,拡散の問題などの測定にもちいられ,高圧環境下の組織ガス圧を論ずるにも応用されている。
生体内のガスポケットは,腸管内ガス,中耳,副鼻腔などの正常に存在するもののほか,気胸,気腹,ガス塞栓,気管支閉塞による無気肺など,人工的,病的な状態でのガスポケットをもふくむ。
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