呼と循ゼミナール
心臓性ショック(IV)—心拍出量のモニター
井島 宏
1
,
堀 原一
1
1筑波大学臨床医学系外科
pp.582
発行日 1977年7月15日
Published Date 1977/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203068
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臨床的に心拍出量を測定する方法は,古くから多くの報告があるが,ショック患者のベッドサイドで,手軽にかつ正確に測定することは現在でもなかなか困難である。
Fick法にしろ,指示薬希釈法にしろ,実験的には最も信頼されている電磁法との間に,非常によい相関関係が得られているものの,実地臨床上,Fick法は簡単な方法ではないし,測定手技上に誤差の入る余地が大きいという欠点を有し,電磁法は従来の方法では観血的手技を伴うのですべての患者に施行できるわけではなく,一般的に繁用されるのは指示薬希釈法である。最近は,色素法にしろ熱法にしろ,指示薬希釈法にはコンピュータを内蔵したディジタル標示付きの製品が容易に手に入るようになっているのでずいぶん楽になった。著者らは,動脈血採血を必要としない熱希釈法を好んで用いている。
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