特集 血液測定
超音波ドプラー法の応用
超音波ドプラー法による運動負荷時の心拍出量監視
中塚 喬之
1
1東京慈恵会医科大学第1内科
pp.561-563
発行日 1974年8月15日
Published Date 1974/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202647
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心機能を知るには,心臓のポンプとしての作期から考えて,心拍出量の負荷に対する応答特性を調べることが最もよい方法である。必臓に負荷を与える方法としては,いろいろあるが,運動負荷が最も容易な方法である。したがって運動負荷時の心拍出量を連続的に調べることが望ましいが,現在のところ非観血的にかつ連続的に心拍出量を求めうるよい方法が見あたらない。私共はここ数年来,超音波ドプラー法がこの用途に役立たないか検討しているが,現在の装置では大動脈からは充分な信号が得られないので鎖骨下動脈の血流をもってこれに代用している。右鎖骨下動脈は大動脈の直接の分岐であり,触知しうる血管としては最も心臓に近いので,心拍出をモニターするには最も適していると考えられる。
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