Japanese
English
綜説
酸素運搬体としてのFluorocarbon Emulsion—(Ⅲ)体内蓄積,排泄とそれの及ぼす影響について
Fluorocarbon Emulsion as the Transporter of Oxygen (Ⅲ) : Excretion of I. V. Infused FC Emulsion Related to Its Accumulation in the Body
大柳 治正
1
,
楠 徳郎
1
,
関田 幹雄
1
,
弘中 敏雄
1
,
杉原 俊一
1
,
山下 修一
1
,
竹野 雅之
1
,
鄭 正秀
1
,
光野 孝雄
1
Harumasa Oyanagi
1
1神戸大学医学部第1外科
11st Dept. of Surgery, Kobe Univ. School of Med.
pp.468-472
発行日 1974年6月15日
Published Date 1974/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202635
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Clarkら1),Geyerら2)やSloviterら3)の先駆的な報告以来,FC乳剤の研究の大部分は,前述のようにFC乳剤の血液ガス運搬体としての有効性の証明に費やされ,静脈内に投与されたFC乳剤の体内蓄積や排泄,あるいは病理学的変化についての報告は非常に少ない。また私どもが既に述べたように,FC乳剤は生物学的にinnertである以上それ自身は毒性を持たないが,異物であるため体内の網内系にとり込まれて網内系の種々の機能をおとすことが考えられるので,FC乳剤の体内蓄積は望ましいことではない。
以上の観点より,ここではFC乳剤投与時の網内系の機能,FC乳剤の体内蓄積,病理学的析見,および排泄機構について検討する。
Copyright © 1974, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.