巻頭言
MDFをめぐって
藤田 達士
1
1群馬大学医学部麻酔学教室
pp.95
発行日 1973年2月15日
Published Date 1973/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202458
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最近ショック研究の動向としてはlysosomeの崩壊による protease (acid-phosphatase,β—glncuronidase,cathepsinなど)の放出によって膵臓のlysosome破壊や血漿蛋白の破壊によって血管作動性のポリペプタイドを発生させることに主眼が置かれ,治療の方針として従ってprotease inhibitorが主に用いられるに到った。
腸管の虚血がこの様なポリペプタイドを放出して血圧の下降を生ずることを,1963年Koboldらが見出している。ただ,この血管作動性ポリペプタイドが何者であろうかということになると問題である。
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