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講座
人工弁の現況と展望
Current status and future posibilities of prosthetic valve replacement
田口 一美
1
Kazumi Taguchi
1
1広島大学医学部第一外科学教室
11st Department of Surgery, Hiroshima University Medical School
pp.491-498
発行日 1972年6月15日
Published Date 1972/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202388
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著者が1960年,Hufnagel氏Ball弁上行大動脈挿入術,1961年,自家製のwoven teflon tricuspid valveによる大動脈弁置換に成功して以来,すでにそれぞれ11年および10年が経過した。これらはそれぞれ本邦で最初の症例であったし,また欧米のそれより,多少遅れての実施であった。この間すでに4年以上を経過し,心臓病学的追求の行なわれた症例は上行大動脈挿入術15例,心臓弁膜の単一,複数の置換は195例に達している。したがって,「人工弁の現況と展望」という論文を依頼されたのを機会に,まず,これら210例の遠隔成績を論じ,続いてこれらの長期遠隔上の問題点を解説し,これらの問題点に対して,この方面の外科ではいかなる改良や進歩が考慮されつつあるかを記述してみたいと思う。なお本誌の特殊性にかんがみ,できる限り内科的な問題点についても触れることとした。
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