Japanese
English
装置と方法
新しい呼吸抵抗計
Newly developed respiratory resistance meter
杉山 吉彦
1
Yoshihiko Sugiyama
1
1日本光電工業株式会社開発部
1Nihon Koden Kogyo Co. Ltd.
pp.499-503
発行日 1972年6月15日
Published Date 1972/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202389
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oscillation法による呼吸抵抗の測定が,肺メカニクスの解明の一手段としても,閉塞性肺疾患の診断の一方法としても,極めて有意義であることは,従来多くの研究者・臨床家の指摘するところ1)となっている。私どもは1965年の胸部疾患学会に「呼吸抵抗測定装置」として発表して以来,臨床検査を目的とした「呼吸抵抗計」として完成,数年を経てきた。そして最近では,すでに社会間題ともなっている大気汚染に関連して地域住民を対象とした集団検診によるscreeningの最も適切なpa rameterの一つとして「呼吸抵抗」が取り上げられるようになっている。この傾向は,同じように閉塞性肺疾患の診断に際しての重要な指標の一つである「気道抵抗」そのもの・あるいはそれと極めて高い相関をもつ値をしらべる方法であっても,oscillation法が従来のspiro法・bodyprethysmo法・あるいはbaloon法とくらべて,極めて多くの利点を持つことを考慮すれば,当然のことのように思われる。筆者はもちろん,ここでspiro法その他の方法が肺機能検査の役に立たないなどというつもりは全く無いのであって,むしろこれらの方法はある目的のためには意義のあるデータをわれわれに提供する場合が多い。
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