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講座
冠状動脈外科の現況と展望
Coronary Surgery
林 久恵
1
Hisae Hayashi
1
1東京女子医科大学日本心臓血圧研究所外科
1Department of Surgery, Heart Institute, Japan, Tokyo Women's Medical College
pp.377-383
発行日 1972年5月15日
Published Date 1972/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202377
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冠状動脈疾患は,従来内科治療の対象とされていた。しかし,本疾患が進行性であり薬剤その他が奏効しなく外科治療で軽快させることが可能であれば手術を行なうべきである。本邦における冠動脈外科は他の諸国に較べ劣っている。その理由は,日本人の罹患が欧米人に比し高齢であることおよび外科治療に対する医師の認識も欠けていたためでありましょう。われわれの研究所内の狭心症センターの経験では若年者心筋硬塞患者も思ったより多く,狭心症既往のある硬塞患者が既往なくして硬塞になったものよりも多い事実,冠動脈造影法心機能検査の進歩等により外科治療の必要性を痛感した。冠動脈の手術法の概略を記し,わが国の冠動脈の外科の現況と今後の展望について,いささか私見をのべる。
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