慢性腎臓病 CKDの新たなパラダイムを求めて
Cardiometabolic memoryとCKD
伊藤 裕
1
1慶応義塾大学 医学部腎臓内分泌代謝内科
キーワード:
Angiotensin-Converting Enzyme Inhibitors
,
Insulin
,
レニン-アンジオテンシン系
,
高血圧
,
HMG-CoA Reductase Inhibitors
,
ランダム化比較試験
,
メタボリックシンドローム
,
慢性腎臓病
,
Fibric Acids
Keyword:
Angiotensin-Converting Enzyme Inhibitors
,
Insulin
,
Hypertension
,
Renin-Angiotensin System
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Hydroxymethylglutaryl-CoA Reductase Inhibitors
,
Metabolic Syndrome
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Fibric Acids
pp.289-294
発行日 2011年2月1日
Published Date 2011/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011140413
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・最近、いくつかの大規模臨床試験終了後のフォローアップ研究において、一定期間のリスク管理介入の心血管イベント発症への効果が試験終了後も残存する結果が示され、cardiometabolic memoryとして注目されている。また、生活習慣病そのものの発症進展への治療介入についてもメモリー効果がある可能性も報告されている。・CKDに関しても同様に、早期からの血圧管理あるいはレニン-アンジオテンシン系の阻害によるメモリー効果が期待される。・cardiometabolic memoryは、今後そのメカニズムの解明が望まれるとともに、早期からの適切な治療介入による、より大きな医療効果を生む医療法の開発につながる可能性がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2011