Japanese
English
綜説
房室伝導のメカニズム
Mechanism of the Atrioventricular Conduction
佐野 豊美
1
Toyomi Sano
1
1東京医科歯科大学心臓血管病研究施設
1Institute for Cardiovascular Diseases, Tokyo Medical and Dental University
pp.873-880
発行日 1970年10月15日
Published Date 1970/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202194
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はじめに
不整脈の一半をなす心臓内興奮伝導障害の機序を理解するためには,その最も重要な柱である房室伝導の正常および異常の機序を充分知らねばならない。ところでこの方面は微小電極法の登場以来多数の業績が輩出し,面目を一新したと同時に,一般の方々にはかなり難解の部分も多くなってきたと推察される。しかも不整脈を扱った最近の論説で,少しつっこんだものでは,これに触れていることが多いので,理解を迫られているといってもよかろう。ただしこの辺の諸問題は劃期的に解明されたとはいえ,それだけまた未解決で不明の問題が出てきた。ことに微小電極をもってしても,技術的に研究のむずかしい房室結節について,その感を深くする。従って問題の解説と同時に,その答においては私自身の解釈を出さざるをえないことを予めお断りしておく。
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