Japanese
English
特集 肺気腫
肺気腫を伴った肺癌患者における外科療法の機能的限界
Resection Tolerance of the Patients with Lung Cancer Associated with Chronic Obstructive Lung Disease (Chronic Emphysema)
鈴木 千賀志
1
,
新垣 善一
1
,
長島 康之
1
Chigashi Suzuki
1
,
Yoshikazu Arakaki
1
,
Yasuyuki Nagashima
1
1東北大学抗酸菌病研究所
1The Research Institute for Tuberculosis, Leprosy and Cancer, Tohoku University
pp.639-645
発行日 1970年7月15日
Published Date 1970/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202171
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高齢者肺癌に対する手術の頻度は,年々増加しつつあるが,かかる症例は当然加齢に伴う種々な機能障害の合併が考えられ,特に心肺機能予備力の低下が重要な問題であり,加齢に伴う老人肺の気腫性変化による機能的および形態的異常があげられる。しかしながら肺癌は,放置すれば,致死的な悪性の疾患であるから,高齢という理由だけで手術適応から除外することは許されない。
ここに高齢者,なかんずく肺気腫を合併した高齢肺癌患者の心肺予備能力を,術前に明確に把握しておくことの重要性および外科手術の機能的安全限界を確立し,その基準に拠って積極的に手術を行なうことの必要性が認識されなければならない。
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