カンファレンス
第1回「肺気腫研究会」
村尾 誠
1
,
百瀬 達也
1
,
小池 繁夫
1
,
中村 隆
,
長沢 潤
2
,
佐川 弥之助
3
,
岡田 慶夫
3
,
鈴木 千賀志
4
,
金上 晴夫
4
,
宮本 忍
5
,
瀬在 幸安
5
,
斎藤 十六
6
,
渡辺 昌平
6
,
富井 信明
6
,
稲垣 義明
6
,
徳政 義和
6
,
木川田 隆一
6
,
宮内 法城
6
,
中村 仁
6
,
和田 康敬
6
,
滝島 任
7
,
松崎 広近
7
,
工藤 国夫
7
,
高杉 良吉
7
,
長野 準
8
,
三瀬 淳一
9
,
森山 勝利
9
,
平間 宏
9
,
佐藤 陸平
10
1東大上田内科
2東京大学冲中内科
3京都大学結核研究所外科療法部
4東北大学抗酸菌病研究所
5日本大学宮本外科教室
6千葉大学第2内科
7東北大中村内科
8九州大学胸部疾患研究所
9山口医大
10神戸医大第二外科
pp.869-888
発行日 1960年12月15日
Published Date 1960/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200941
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今日肺気腫については多くの報告があり,種々検討されているが,なお基礎的とも考えられる多くの問題が残されている。その一つは肺気腫の定義・分類等用語に関する問題であり,第2に検査の方法に関する問題である。
1)用語について:肺気腫という用語は肺の過膨脹状態を示すものであるが,これに対する臨床診断は胸部理学的所見・レ線所見・肺機能所見を総合して判定しなければならない。就中肺機能所見は客観的資料をうることができ,最も信頼しうるが,個々の症例について肺気腫を診断し,分類し,重症度を判定することは必ずしも容易でない。通常肺気腫は2大別され,閉塞性肺気腫は気道狭窄と肺過膨脹の所見を主要診断根拠とすることに異論はないと思われるが,実際上肺機能検査を主とする診断基準や,重症度の判定法は報告者によつて区々である。また非閉塞性肺気腫は老人性肺気腫・姿体性肺気腫その他同義語があるが,かかる肺気腫の存在を否定するものもあり,分類上用語の混乱をまぬかれない。その他検査法や計測値に対する数多くの用語による繁雑さもさけたいものである。
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