Japanese
English
装置と方法
左室容量負荷心モデルの作成—家兎を用いた閉胸による慢性大動脈弁閉鎖不全症
Production of volume-overloaded left ventricle-chronic aortic regurgitation in closed-chest rabbits
山田 隆康
1
,
半田 俊之介
1
,
和井内 由充子
1
,
吉川 勉
1
,
谷 正人
1
,
溝井 一敏
2
Takayasu Yamada
1
,
Shunnosuke Handa
1
,
Yumiko Wainai
1
,
Tsutomu Yoshikawa
1
,
Masato Tani
1
,
Kazutoshi Mizoi
2
1慶応義塾大学医学部内科呼吸循環科
2慶応義塾大学伊勢慶応病院第二研究室
1Cardiopulmonary Division, Department of Medicine, Keio University
2The 2nd Laboratory, Ise Keio University Hospital
pp.1193-1198
発行日 1988年11月15日
Published Date 1988/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205358
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左室は慢性容量負荷に対し肥大拡張などで対応する。このような代償機転,その破綻である左心不全を実験動物により検討することは臨床例に見る各種心疾患の病態,自然経過を理解するために役立つ。従来より動物を用いた左室容量負荷心モデルで血行動態,病理形態変化,心筋のエネルギー代謝1)の検討などがおこなわれてきた。今後さらにカテコラミン受容体や収縮蛋白の研究がおこなわれると推測される。
これまで慢性左室容量負荷心モデルとしては実験的に犬,家兎を用いた末梢動静脈シャント2,3),完全房室ブロック4),僧帽弁閉鎖不全症5),大動脈弁閉鎖不全症6〜19)のモデルがある。しかし作成手技の難易度,成功率の点などで必ずしも満足できるものではない。安定した慢性的左室容量負荷疾患モデルの開発が望まれる。
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