巻頭言
分化と総合
杉江 三郎
1
1北海道大学医学部第二外科
pp.919
発行日 1968年11月15日
Published Date 1968/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201951
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「分化と総合」ということばが医学方面でもよく使われる。その意味するところは一見相反するふたつの方向を指し示しているようであるが,実のところ,これはまったく同じことを表現しているのではないかと考えられるのである。ことに生体を基盤として考えた場合はそうであろう。
分化ということ自体が全体の存在下にはじめて成り立つ概念であり,また総合も細分化された分化があってはじめて行なわれる作業であり,あるいは考え方であるからである。
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