装置と方法
あなたはまちがってはいませんか?IV―pH測定についての注意事項
藤原 孝憲
1
1群馬大学医学部麻酔科
pp.595-599
発行日 1967年7月15日
Published Date 1967/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201793
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はじめに
今日医学の分野で広く利用されているpH測定装置は,主としてガラス電極によるpotentiometric methodで,多くの利点をもつことがみとめられている。ガラス電極のガラス膜は1,000MΩにもわたる抵抗を有しており,このガラス膜両端に発生する電位差を増幅するにはpH meterの入力抵抗は100,000MΩ以上必要となる。chopper typeのpH meterが,今日では用いられている。このように微量の電位差をmeterの針の振れに変換するので,ガラス電極のcontamination,ヒビに対する注意,電極の導線からのleakage,pH meterの湿潤によるleakage,静電気発生による影響などに十分留意してかからなければならない。体液などのpH測定に関心が向けられてきていることから,このガラス電極によるpH測定の正確な取り扱いが要求される。測定原理に関しては他書にゆずることにして,ガラス電極による主として体液のpH測定上注意すべき点について以下に述べる。
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