巻頭言
分析と総合
重松 逸造
1
1国立公衆衛生院疫学部
pp.847
発行日 1966年10月15日
Published Date 1966/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201668
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分析と総合が科学的方法論の基礎になっていることはいうまでもないが,対象が生物であり,さらに人間となると確かに厄介である。
私は以前からツベルクリン反応について少し勉強しているが,その本態や意義についての論議はしばらくおくとして,反応自身は御承知のようにきわめて簡単なものである。われわれは反応を測定するのに,皮膚に現われた発赤や腫脹の程度を計測し,さらに色調までも考慮して判定しているわけであるが,これだけではなかなかうまく反応を表現できないことは確かである。
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