Japanese
English
臨床
β-遮断剤propranololの冠不全,不整脈ならびに褐色細胞腫における臨床的効果について
The clinical effect of β-brocker (propranolol) on coronary insufficiency, arrhythmia and pheochromocytoma
村上 元孝
1
,
村上 暎二
1
,
積良 愚
1
,
山崎 幹雄
1
,
高橋 一朗
1
,
竹越 襄
1
Mototaka Murakami
1
,
Eiji Murakami
1
,
Gu Tsumura
1
,
Mikio Yamazaki
1
,
Ichiro Takahashi
1
,
Noboru Takegoshi
1
1金沢大学医学部内科
1Dept. of Internal Medicine, School of Medicine, Kanazawa University.
pp.299-311
発行日 1966年4月15日
Published Date 1966/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201578
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序論
1948年Ahlquistの報告1)以来,生体のcatecholamineに対する感受機構には,noradrenalineおよびadrenalineによって刺激される受容体,即ちα-receptor,isopreterenolおよびadrenalineによって刺激されるβ-receptorとの2種類があり,器官によりその分布を異にし,前者は主として器官の機能興奮を生起し,後者は主として機能の抑制を司るとされている。たとえば腎や皮膚の血管にはα-receptorが存在し,adrenalineによって収縮し,骨骼筋の血管にはβ-receptorが存在して,adrenalineによって拡張する。この考えは,catecholamineに対する諸器官の複雑な反応を分類整理するのに大いに有用であり,またそれぞれの受容体に対する遮断剤,即ちα-blockerならびにβ-blockerが発見開発されるにしたがい,今日では多くの支持を得ている。
諸器官の機能とα-およびβ-receptorとの関係,α-およびβ-stimulator,ならびにα-およびβ-blockerなどについて現在まで得られた知識を整理すると第1表のごとくである2)。
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