Japanese
English
症例
重複僧帽弁口を合併した心内膜床欠損症の1例
Double Mitral Orifice:Report of a case associated with endocardial cushion defect.
伊藤 健二
1
,
藤森 義藏
1
,
浅野 献一
1
,
三枝 正裕
1
Kenji Ito
1
,
Yoshizo Fujimori
1
,
Kenichi Asano
1
,
Masahiro Saigusa
1
1東京大学医学部木本外科
1Dept. of Surgery, Faculty of Medicine, Univ. of Tokyo.
pp.749-753
発行日 1965年9月15日
Published Date 1965/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201497
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緒言
重複僧帽弁口は稀な異常で,1876年Greenfield1)が最初の記載をして以来,1950年Schraft2)は本異常の12例の集計及び自験例の1例を報告している。1958年Wakai & Edwards3)は総房室口開存症(所謂心内膜床欠損症)28例の自験例中,5例に重複僧帽弁口の合併を認め,総房室口開存症と重複僧帽弁口の合併頻度の高いことを強調した。著者等が集計し得た重複僧帽弁口は第1表のごとく,現在迄に24例で,その中所謂心内膜床欠損症に合併したものは8例で,やはり合併頻度は高い。最近心内膜床欠損症の手術症例が増加し,今後手術時偶然重複僧帽弁口の合併が発見される機会もあると予想されるので,著者等の自験例を中心に,重複僧帽弁口の病態生理,手術術式行上の意義について考察したいと思う。
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