Japanese
English
診療指針
慢性気管支炎の診断基準
Diagnostic Standard of Chronic Bronchitis.
藤田 真之助
1
Shinnosuke Fujita
1
1東京逓信病院呼吸器科
1Dept. of Respiratory Diseases, Tokyo-Teishin Hospital.
pp.434-435
発行日 1965年6月15日
Published Date 1965/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201457
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- Abstract 文献概要
慢性気管支炎の臨床的な定義ないしは診断基準については,Oswald,letcherらの定義を初めとして,イギリスのCollege of General Prac—titioners,アメリカのAmerican Thoracic So—cietyなどの診断基準があり,種々論議されているが,わが国はもちろん,欧米においてもまだ一定した見解に達していない。その理由として,慢性気管支炎は,気管支喘息あるいは肺気腫と症状が似ているとともに,また肺気腫に移行することが多いので,これらの鑑別診断が困難な場合が少なくないことが挙げられる。さらにまたイギリスとアメリカのこれらの疾患に対する考えかたに相違がある点もあげられよう。
ここには気管支疾患研究会において検討した慢性気管支炎の診断基準について述べることにする。気管支疾患研究会は村上勝美教授(日本医大)を会長として,内科および小児科を中心として在京メンバーで昭和36年に発足したものであるが,昨年まで4年にわたって年2回ずつ研究発表を行なってきた。本研究会の内科側メンバーは,萩原忠文(日大),本間日臣(虎ノ門病院),金上晴夫(がんセンター),三上次郎(国立東一),百瀬達也(三井厚生),長岡滋(都立広尾),長沢潤(東大)の諸氏および筆者らて構成され,これらのメンバーによって成人における慢性気管支炎の診断基準について検討が行なわれたものである。
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