Japanese
English
綜説
心臓とカテコールアミン
Heart and Catecholamine
友松 達弥
1
,
上羽 康之
1
Tatsuya Tomomatsu
1
,
Yasuyuki Ueba
1
1神戸医科大学第1内科
1Dept. of Internal Medicine, Division I, Kobe Medical College
pp.4-13
発行日 1964年1月15日
Published Date 1964/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201279
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I.はじめに
近年心臓カテーテル法等の検査術式の利用とMedical electronicsの進歩による循環動態の変化の把握が正確,かつ,容易になるとともに,Catecholamine(以下CAと略)の量的変化が各種Chromatographyによる分離と螢光比色による化学的定量法の進歩により微量な限界迄も測定可能になつたこと,放射性CA,或はPrecursorの生体内導入により生体内の代謝径路の解明が容易になつてきたこと,更に各種自律神経作用物質(Sym—pathomimetic amine, Adrenal blocking agent等)の合成が可能となり,かかる薬物の生体への負荷に基ずく代謝系の変容についての観察等より,CAの生体に於ける意義が明らかにされてきている。又この様に研究方法の急速の進歩を得たために,研究成績も膨大であり,種々の点に於いて常に一定の見解を得ているとはいい難い。よつて著者は心臓とCAという命題に焦点をしぼつて,現今迄に得られた成績に若干の意見を加えて記述する。
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