Japanese
English
特集 肺循環(1)内科領域
短絡血量
Shunt Flow
太田 怜
1
Satoshi Ota
1
1東京大学医学部吉利内科
1Dept. of Internal Medicine, Faculty of Medicine, University of Tokyo. Central Hospital of J. S. D. F.
pp.79-89
発行日 1963年1月15日
Published Date 1963/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201177
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
I.短絡という言葉
「瓔珞と纓絡の相異を記せ」などという問題が国語の試験に出たとしても,今の若い人には,何のことやら解らぬだろうが,短絡という言葉も,現代語の中では,一般的なものとは云い難い。絡の字には,ツナグとかカラムという意味があつて,普通の熟語としては,連絡,纒絡,という言葉があり,医学用語にも,脈絡膜などというのがある。
短絡はShuntという語の訳で,その意味は,わきへそれた路線のことをいうらしい。もともと電気回路の専門語で,電流の一部を,わきみちえそらせる配線を,短絡という。これを,いつ,どなたが,医学用語にもちこんだか,不肖にして知らないが,循環系路を,電気回路に見立てて,こういう言葉をあてはめたのは,なかなか味い深い。
Copyright © 1963, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.