Japanese
English
原著
呼気閉塞指数について
Check Valve Index
中村 隆
1
,
滝島 任
1
,
工藤 国夫
1
,
松崎 広近
1
,
高杉 良吉
1
,
石川 皓
1
Takashi Nakamura
1
1東北大学中村内科
1The Ist Dept. of Internal Medicine, School of Medicine, Tohoku University.
pp.761-765
発行日 1962年11月15日
Published Date 1962/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201152
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I.いとぐち
Tiffeneau1)は閉塞性障害を1秒率(1秒間最大呼気量/肺活量×100)によつて2群に分類し,70〜55%を肺気腫によらぬ呼息障害,55%以下を肺気腫による呼息障害と見なしている。この指数を応用し,先に私共は1秒率と%肺活量とを直角座標の両軸にとり,換気障害の性質を鑑別診断する図表を機能的診断図表として発表した2)。又換気力学的にも検討を加え,1秒率が肺気腫肺の粘弾性変化をよく表現することについても報告を重ねて来た。
以上の様にTiffeneauの肺気腫診断基準)1秒率55%以下)は一応妥当と考えられるが,しかしこの群の中には慢性肺気腫のみならず,気管支喘息発作時の症例も含まれるから,1秒率のみでこの両者を鑑別することは不可能である。
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