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講座
肺換気のレオロジー—(4)粘弾図について
Rheological View of the Pulmonary Ventilation:(4). Diagram of the visco-elasticity of the lung
中村 隆
1
,
滝島 任
1
,
松崎 広近
1
,
工藤 国夫
1
,
青木 利
1
T. Nakamura
1
,
T. Takishima
1
,
H. Matsusaki
1
,
K. Kudo
1
,
T. Aoki
1
1東北大学医学部中村内科
pp.709-714
発行日 1959年8月15日
Published Date 1959/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200800
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いとぐち
肺は粘弾性visco-elasticityを有する1つの高分子物質である。もちろん粘性,弾性2つの性質のみならず塑性plasticity1)をも有するであろうことは疑いをさしはさむ余地がない。しかし塑性の問題はなかなか難かしいので,現段階においては大まかに粘弾性のみを有する物質と考えて取扱うのが普通である。
かかる粘弾性が各種心肺疾患においてそれぞれ特有な変化を示すことは,われわれの成績をはじめ2)−7)多くの報告7)から明らかで,逆に云うと肺の粘弾性変化から各種心肺疾患を鑑別することができ,さらに之と対比し粘性,弾性異常の原因としての病理組織像を機能的に検討し,さらに治療対策をも講ずることができれば最も合理的であろう。
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