Japanese
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ジュニアコース
血液ガス分析法—Vab Slyke法について—(1)O2,CO2,の分析
Blood Gas Analysis by Van Slyke Neill Method: (1) O2,CO2
鈴木 清
1
,
桑原 弘信
1
,
高木 康
1
Kiyoshi Suzuki
1
,
Hironobu Kuwabara
1
,
Yasushi Takagi
1
1慶応大学石田内科
1Dept. of Internal Medicine, Shool of Medicine, Keio University.
pp.493-499
発行日 1962年7月15日
Published Date 1962/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201112
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I.はじめに
肺機能検査において,血液ガス分析はスパイログラフィーとともに,最も基本的な検査項目の一つであり,その成績は,肺機能障害の綜合的な結果であるanoxemiaやhypercapniaの診断に必要であるばかりでなく,Fick法による心拍出量の測定や,肺胞機能の検索などにも利用されるので,肺機能障害を正しく評価するために欠かすことのできない重要な検査である。
Van Slyke-Neill検圧法は,血液その他の溶液中に含まれる気体,とくにO2とCO2の定量法として,1924年にVan Slykeら1)によつて記載されたもので,古典的ではあるが,正確で信頼しうる方法として,現在でもなお最も広く行われているものである。近年,本法と同じく血液中のO2,CO2などの含量を測定するためにガスクロマトグラフなどの応用も試みられているが,まだ研究の段階にあり,わが国における主な肺機能検査室では,現在本法が最も実用的な血液ガス測定法として多く採用されているようである。
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