Japanese
English
講座
人工心肺シリーズ(3)—人工心肺の臨床
Clinical Application of Pump-Oxygenator System
井上 正
1
Tadashi Inoue
1
1慶応大学外科
1Surgical Department, School of Medicine, Keio University
pp.155-165
発行日 1962年3月15日
Published Date 1962/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201073
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
(II)人工心肺の臨床
ここ数年来,人工心肺装置の臨床への応用によつて,多くの心臓疾患に対して直視下手術が可能となるとともに,その進歩によつてより安全により完全に病変の修復が行われるようになつて来た。即ち,多くの先天性心疾患に対して日常広く直視下手術が行われ,また後天性心疾患とくに弁膜症に対しても逐次直視下手術が行われつつある現状である。
外科手術の対象となる多くの先天性,後天性疾患には,常温下もしくは低体温法のみによつて手術が可能なものがある反面,人工心肺を用いる方がより望ましいもの,もしくは人工心肺によらなければ手術が不可能なものもある。いま日常屡々遭遇する心疾患についてこれらの関係を示すと第1表の如くである。
Copyright © 1962, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.