人工臓器・10 最先端の技術を探る
人工心肺
pp.1084-1087
発行日 1984年10月1日
Published Date 1984/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920887
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人工心肺開発の歴史
心臓を切り開いて,心臓の内部を見ながら病的部分を切除し,修復する手術を行うためには,一時的に心臓の動きを止め,心臓に出入する血液を遮断し,心臓の中をからっぽにしなくてはならない.心臓を止めれば,必然的に全身の臓器へ血液は流れなくなり,ついには死亡してしまう.
そのため,心臓を手術している間,心臓のポンプ作用を代行する(生体の末梢から心臓に戻ってくる静脈血をすべて体外に導く)人工装置を開発すれば,生命を維持することができるだろうと考えられた.
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