Japanese
English
綜説
肺線維症
Pulmonary fibrosis
宝来 善次
1
Zenji Horai
1
1奈良県立医科大学第二内科教室
1The Second Internapl Medicine, Dept. of Nara Medical College.
pp.676-682
発行日 1961年10月15日
Published Date 1961/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201025
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I.はじめに
昨年の日本結核病学会において肺結核に関連ある疾患の一つとして肺線維症が取り上げられ,東北大学赤崎教授1)が肺線維症の病理——特に瀰漫性間質性肺線維症を中心として——,東京医大篠井教授2)が肺線維症の臨床——炎症性肺疾患における肺線維症——としてそれぞれ専門的立場から研究業績を発表した。また本年の日本内科学会においては肺線維症のシンポジウムが持たれ,北海道大学山田教授3)が実験的肺線維症の予防と合併感染症の治療,東京大学長沢講師4)が特に慢性汎発性肺線維症の成因的考察,東北大学中村教授5)が肺線維症の定義と分類,筆者6)が粉塵により起こる肺線維症について報告した。以上からわが国の肺線維症に対する最近の関心と動向の一端をうかがうことができる。これらの内容の一部を解説し,あわせての考察を加える。
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