Japanese
English
綜説
リウマチ性心疾患の管理
Administration of rheumatic heart disease.
岡村 輝彦
1
Teruhiko Okamura
1
1浦和市立療養所内科
1Urawa Municipal Sanatorium.
pp.4-13
発行日 1961年1月15日
Published Date 1961/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200945
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I.はじめに
かつて青少年期における死因の首位は結核症であつたが,近時激減して昭和32年における10〜14才の死因は——この年令は全年令中最も死亡の少い年令階級であるが 事故死を別とすれば疾患による死亡原因の中では心疾患が第1位を占めている。なお5〜9才では第4位,15〜19才では第2位である。
結核症の減少はその実態調査の成績からも明らかで15才以下の要医療率は昭和28年の1.2%が昭和33年には0.5%となつている。そして学童の結核検診における胸部レ線間接フイルムの読影に際して気づかれることは心臓陰影の拡大等の変化を示すものがかなり存することである。昭和33年において浦和市の学童約3万人についても0.16%にこれをみとめた。これら心疾患のうち先天性心疾患はどの循環器検診における報告でも大体一致した発見率であるが,後天性心疾患の頻度は後述のように種々である。そしてその原因は青年期以前ではほとんどがリウマチ性心疾患である。
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