Japanese
English
症例
本態性低血圧に対するHeptaminolの影響
Effects of Heptaminol on essential hypotention
笹本 浩
1
,
楊 俊哲
1
,
岩崎 栄
1
,
中村 芳郎
1
Hiroshi Sasamoto
1
,
Shuntetsu Yoh
1
,
Sakae Iwasaki
1
,
Yoshiro Nakamura
1
1慶応義塾大学内科学教室
1School of Medicine, Keio University.
pp.771-776
発行日 1959年8月15日
Published Date 1959/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200807
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はしがき
Heptamylは1947年Jacsonの鎖状アミノアルコール研究に端を発する。そのうち2—aminome—thyl-heptanolについて薬理作用を研究したLanbatiersが,これをHeptaminolと命名した。その後Hering(1951),Garrett(1954)等により,強心作用を有することが認められ,塩酸塩として発売されたものがHeptamylである。その化学構造式は次の通り。
Heptamylは上述諸家の研究によると,直接心筋に作用し,また同時に冠血流を増加させることにより心収縮力を強めるばかりでなく,腎血流増加による腎機能改善にも使用される(Montpe—llier)。また中枢神経を直接刺激するので精神強力剤(Martinの言うPsychotonique),あるいは興奮剤ともなる(Fouks)。右心側に対しては,右室圧及び肺動脈圧を下げて肺性心に著効を治めたという報告がある(Lageon)。
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