Japanese
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講座
肺換気のレオロジー—(3)肺嚢胞内気量の測定とその意義
Rheological studies of the pulmonary ventilation :(3) Measurement of the trapped air in the lung and its significance
中村 隆
1
,
滝島 任
1
,
菅野 光洋
1
,
中村 寔
1
T. Nakamura
1
,
T. Takishima
1
,
M sugano
1
,
Nakamura
1
1東北大学医学部中村内科
1Tōhoku University Medical School Nakamura's clinic
pp.603-613
発行日 1959年7月15日
Published Date 1959/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200788
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近年慢性肺気腫を外科的に治療する試みがなされている。それらのうちdenervation(Abbott1〜3),Crenshaw4)−6)),pleurectomy(Crenshaw)などによつて仮令肺気腫の諸症状が改善されても尚疑問の点があるけれども,少くとも限局性の肺気腫ことに気腫性嚢胞を取除く手術が肺生理学的に勝れた効果をもたらすことはBaldwin et al.7),Crenshaw4),5),6),8),Wilson9),佐藤10)−12)その他多くの研究者が認める如くであろう。Baldwinによると時には手術によつて肺機能を正常にもどすことさえ可能であるという。
胸部外科におげる麻酔技術の進歩とあいまつて気腫性嚢胞が積極的に手術対象となりつつあるすう勢を前にして,術前においてかかる肺嚢胞内気量がどれほど増加しているかを測定することは肺気腫の臨床上有意義なことと考えられる。
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