Japanese
English
綜説
セロトニン(Serotonin)研究についての最近の進歩
Recent Advances on Serotonin.
岩崎 栄
1
S. Iwasaki
1
1慶大医学部内科心肺研究室
1Cardiopulmonary Laboratory, Department of Internal Medicine, School of Medicine, Keio University.
pp.371-375
発行日 1958年5月15日
Published Date 1958/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200626
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
I.緒言
Rapportらが血中昇圧物質として提唱したセロトニン(Serotonin)は,全く別の研究からErspamerらが胃腸粘膜中のエンテロクロマフィン細胞の分泌物として報告したエンテラミン(Enteramin)と同一物とされ,化学的には5—Hydroxytryptamine (以下5—HTと略す)である(1952)。血液(血小板),消化管粘膜,胆道,膵,脾,神経系(殊に視床下部,末梢神経系)などに含まれている。セロトニンについては近時病態生理学の発展に伴い多くの関心がそそがれて来ている。ここでは諸家の研究でほぼ異論がなく,比較的広く知られている事項についてはふれることをさけ,最近の研究成果ならびに既知の事項でも新しい見解,解釈の生じたものを選んで紹介する。
Copyright © 1958, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.