Japanese
English
方法と装置
血清トランスアミナーゼの測定と実験的冠塞栓症に於けるその変動
Measurments of Serum Gultamic Oxalacetic Transaminase and the effect of Experimental coronary Embolisation on Serum Transaminase Activity.
岸井 利昭
1
,
杉浦 昌也
1
Toshiaki KISHI
1
,
Akinari SUGIURA
1
1東京大学美甘内科
1Department of Internal Medicine, Tokyo University: Medical school
pp.405-411
発行日 1957年6月15日
Published Date 1957/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200505
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緒 言
酵素反応によるアミノ基移転は,あるアミノ酸のα—アミノ基が,α—ケト酸に移転し,第二のアミノ酸と,ケト酸を生成する反応である。かゝる反応を触媒する酵素をアミノ基移転酵素(トランスアミナーゼ)と呼ぶ。このアミノ基移転酵素は,動物の組織中にひろく存在することが知られており,その濃度や活性は組織により異る。また諸種疾患においてはその活性が変化する。組織中以外にも,血清,髄液中に含有され,その変化を追求して疾患の診断に利用されつゝある。特に心筋梗塞症に於ては,特異的に血清トランスアミナーゼの上昇が認められ,その診断及び予後判定に極めて重要なることが報告された1)5)7)。続いて肝疾患の場合にも,血清トランスアミナーゼ活性が上昇することが認められ,多くの研究が報告されている18)。本項に於ては血清トランスアミナーゼの活性の測定法について述べ,我々の得た2〜3の結果を記する。
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