特集 これだけは知っておきたい診断のポイント
IV.肝・胆・膵
1.主な肝機能検査
血清トランスアミナーゼ
上野 幸久
1
1三宿病院
pp.1068-1070
発行日 1972年7月5日
Published Date 1972/7/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204204
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はじめに
血清のトランスアミナーゼ(以下TAと略す)のうちグルタミン酸焦性ブドウ酸トランスアミナーゼ(以下GP-Tと略す)は肝疾患において特異的に上昇し,グルタミン酸オキザロ醋酸トランスアミナーゼ(以下GO-Tと略す)は心疾患および肝疾患においていちじるしく上昇する.これらの酵素活性の増加は肝細胞または心筋の傷害を直接あらわしており,きわめて鋭敏であり,肝および心疾患の診断にはなくてはならない検査法の一つである.その活性は通常Karmen単位であらわされるが,正常値はGP-T 30単位,GO-T 40単位以下である.
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