Japanese
English
方法と装置
Rochelle塩の循環生理学的応用
Application of Rochelle Salt in Circulatory Physiology
梨本 一郎
1
Ichiro NASHIMOTO
1
1東京医科歯科大学医学部衛生学教室
1Dept. of Hygiene and Public Health, School of Medicine, Tokyo Mdical and Dental University
pp.29-36
発行日 1957年1月15日
Published Date 1957/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200453
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
圧電気とRochelle塩
ある種類の結晶に歪力を加えると,電気の発生することは,1880年Curie兄弟1)によつて発見され,彼等はこれを圧電気(Piezoelectricity)と名づけた。しかし,すべての結晶が圧電気的性質を示すわけではなく,Curie兄弟の研究によれば,結晶の傾斜面が半面像型をなしている結晶体で,かつ電気的に導体でないものが圧電気の性質を有するとしている。
一般に歪力を加えると電気的偏極を生ずる現象を正圧電効果といい,歪力と一致した方向に電気的偏極を生ずる場合を縦効果,歪力と直角の方向に電気的偏極を生ずる場合を横効果という。さらに圧電気的結晶に電界を加えると機械的の歪を生ずることを逆圧電効果といい,1881年Lippmann2)によつて理論的に証明され,直ちにCurie兄弟によつて実験的に確証された。
Copyright © 1957, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.