カンファレンス
Dr. Paul Dudley Whiteの紹介
笹本 浩
1
1慶大内科
pp.680
発行日 1956年9月15日
Published Date 1956/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200414
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Dr. Paul Dudley Whiteは1866年,米国マサチュセッツ州に生れ,本年丁度70才,ハーバード大学を卒業し,1911年医博,1950年理博となつた。1914年同大学の教授に任ぜられ,心臓病の臨牀,研究に従事し,1948年米国心臓病諮問委員会委員長の職についた。その後,米国心臓病学会会長,英国王室医学会員などを経て現在,国際心臓病学会会長,国際心臓学会研究委員会委員長,アイゼンハウワー大統領の主冶医として有名である。頭髪は名の通りホワイトであるが,非常に元気で,本年4月の来日の折も,ぎつしり詰ったプログラムに対して少しも嫌な顔もせずに,親切に指導したり,発言したりしていた。要するに真のヒユーマニストであり,サーヴイス精神に徹した老練の大家である。その広邁な指導精神には全く敬服すべき所が多かった。著書にHeart Diseaseその他がある。
福岡で開催された第14回呼吸と循環談話会に夜おそく迄出席され,いろいろ有益な発言をされた事は,本誌に見られる通りであるが,これは同夜集まつた日本の若い医学徒に大なる感銘を与えたのみならず,この談話会に錦上花を飾る栄与を加える事となつたのである。ホワイト博士のまとまつた発言が日本の医学誌上に掲載される事は比較的少ないと思われるので,この談話会記録を発表し得る事は我々の欣快とする所である。
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