ザ・トレーニング
Paul-Bunnell反応とDavidsohnの吸収試験
河野 義彦
1
1国立別府病院検査科
pp.1534-1538
発行日 1989年11月1日
Published Date 1989/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205753
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はじめに
Paul-Bunnell反応(PB反応)は,伝染性単核症(infectious mononucleosis;IM)の血清学的診断法としてPaulとBunnellが1932年に応用したのが始まりで,以来今日まで広くルチーン検査に用いられている.伝染性単核症患者血清中にはヒツジ赤血球を凝集する異好抗体(Paul-Bunnell抗体)が発現するため,その異好抗体を凝集価をもって検索するのが本反応である.その後,1968年Henleらにより,伝染性単核症の原因がEBV(Epstein-Barrウイルス)であることが明らかにされた.
伝染性単核症の正確な診断にはEBVに対する特異抗体の証明が必要であるが,Paul-Bunnell反応は,今日でも伝染性単核症の診断に欠かせない重要な血清学的検査の一つである.
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