Japanese
English
原著
T1824法による僧帽弁弁膜症に於ける肺血量の検討—経皮的左房穿刺法の応用
Evaluation of Pulmonary Blood Volume in Mitral Valve Disease by T1824-Method--Application of Direct Left Atrial Punkture
国枝 亮
1
Ryo KUNIEDA
1
1大阪大学医学部第一外科教室
1The 1st Surgical Clinic, School of Medicine, Osaka University
pp.510-518
発行日 1955年8月15日
Published Date 1955/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200271
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Ⅰ.緒 言
肺動静脈系の血量は古くから興味を持たれて来たが研究室で実験動物を屠殺して取り出した肺臓内の血液を直接定量する方法1)2)はあつても,生体殊に人間について非手術的にこれを測定することは困難であつた。
斯る非手術的測定方法の発達の端緒を開いたのがSte—wartである。1921年彼は犬の各所の血管にtelephoneに接続したelectrodeを挿入し,食塩水を血管内に注入してその循環時間測定し,TV/60=Qという観点から各electrode間の血量Qを算出した。こゝにTは各ele—ctrode間の循環時間,Vは分時搏出量である。この時彼は注入物質の最例の到着迄の時間も平均循環時間も大差はないという仮定に立つた3)。
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