Japanese
English
症例
心室中隔欠損を伴つた大血管転位症の臨牀経験並びにその病理解剖学的及び畸型学的考察
Clinical experiment & pathological teratological study of transposition of great Vessels with ventricular septal defect
小河 博之
1
,
松田 和雄
1
,
黒田 尊明
1
,
小田 琢三
2
Hiroyuki-OGO
1
,
Takuzo CDA
2
1岡山市榊原十全病院
2岡山大学医学部病理学教室
1SAKAKIBARA Zjuzen Surgical Hospital
2Dep., of pasorogy, Okayama Univ.
pp.457-462
発行日 1955年7月15日
Published Date 1955/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200262
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Fallot氏四主徴症(Tetralogy of Fallot,以下Fallotと略記する)と診断手術を行つたものが,死後剖検に依り大血管転位症であることを確認し得た1例を経験した。Fallotに対する外科的療法は1945年Blalock-Tau—ssig1)を嚆矢とし,同氏法の他種々の方法による治験例は欧米本邦共に既に多数に及んでいる。本院の1例はBlalock氏法に基いて手術を行つた後死の転機をとり,摘出心について病理解剖学的,畸型学的検討を行つたものである。本例は既にRossi2)がTaussig-Bing及びMeitrannの2例を記載して居り,本邦に於ては三枝,和田3)両氏の本例と同一と見られる臨床報告例2例があるが,病理解剖学的診断によつて確証し得たのは本邦では本例が第1例と思われるので茲にその臨牀経過並びに病理所見と分類上の考察を発表する。
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