Japanese
English
綜説
靜脈カテーテル法と肺循環に關する最近の問題
Recent Problem of Venous Catheterization and Pulmonary Circulation.
田坂 定孝
1,2
Sadataka TASAKA
1,2
1千葉大學
2東京大學
1Medicine, Chiba Univ.
2Medicine, Tokyo University
pp.3-9
発行日 1953年3月15日
Published Date 1953/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200067
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従來,肺循環に關する研究はその解剖學的關係と,これに對する適切なる研究方法がなかつたために,特に人體についてはこれに關する知見は極めて少なかつた。然るに最近數年間に多くの刮目すべき展開がこの方面の研究にもたらされたが,これは全べてCournand以來の靜脈カテーテル法の普及と,この研究分野に對する活用によるものであると云つて過言ではない。
實に靜脈カテーテル法こそは,肺循環の生理並病態生理學上に劃期的進歩をもたらしたものであつて,心機能の研究,先天性心疾患の診斷と共に肺循環に關する研究は,靜脈カテーテル法應用の最も重要な問題であり,それは到底,他の研究方法のよくなし得ないところである。
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