Japanese
English
発行日 1953年3月15日
Published Date 1953/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200066
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- Abstract 文献概要
呼吸と循環とが唇歯輔車の關係にあることの認識は生理學の初歩であつて,1628年William Harveyの血液循環の發見にはじまり,近時は,Starlingの廣汎精細なる心肺標本による研究があるが,最近心臓血管外科,肺臓外科の發達につれて,その相互關係は生ける人という本舞臺においてなお一層詳密なる研究を要する段階に來ている。ここにとくに「呼吸と循環」という雑誌が刊行され基礎醫學,臨床醫學の分野にわたり廣く,研究の推進に,臨床の指導に當るということは,まことに機宜をえた企圖であるというべきである。
そこで自分は祝辭にかえ,一つの問題を提起して大方諸彦の研究素材としたいと思う。肺性心の成因には肺側からするものと心側からするものとあると誤解されているが,脚氣心の發生病理はこの兩者同時に生起するのであるまいという假説である。
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