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特集 遺伝性不整脈
遺伝性不整脈の非薬物治療の適応と可能性
Non-pharmacological Therapies for Inherited Arrhythmia Syndromes: Their Indications and Potentialities
林 明聡
1
,
清水 渉
1
Meiso Hayashi
1
,
Wataru Shimizu
1
1日本医科大学循環器内科
1Department of Cardiovascular Medicine, Nippon Medical School
pp.847-855
発行日 2014年9月15日
Published Date 2014/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102555
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はじめに
遺伝性不整脈は頻度こそ高くはないが,若年者にも突然死を来すことから臨床的インパクトが大きく,古くから循環器医のみならず広く医療従事者に注目されてきた.この20年間に,遺伝学的手法によるこれら疾患の病態解明および診断技術は急速に進歩したが,各疾患に対する真に有効な治療法はまだ確立されたとは言えない.この遺伝性不整脈の治療において,非薬物治療は薬物治療と双璧をなすが,時に予想外の弊害を来すことがあり適応には十分な検討が必要である.一方で,薬物治療の有効性が低い症例が侵襲的治療法でドラマチックな回復をみせることもあり,今後さらに発展してゆく可能性を有している.本稿では代表的な遺伝性不整脈を4つ取り上げ,それぞれについて①植込み型除細動器(ICD),②ペースメーカー,③左心臓交感神経節切除術(LCSD),および④カテーテルアブレーションの適応および今後の可能性について述べる.
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