今月の主題 不整脈診療の実際
不整脈治療の実際
不整脈治療の外科適応
古瀬 彰
1
1東京大学医学部・胸部外科
pp.72-73
発行日 1986年1月10日
Published Date 1986/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220179
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不整脈の外科療法は近年めざましく発展したものである1).徐脈性不整脈に対する心臓ペーシング療法も,少なくとも本邦では外科治療として開始されたものであったが,現在ではほとんどの施設で内科医によって行われている.そこで本稿では頻拍性不整脈に対する手術に限って述べ,その外科適応について解説することとする.
頻拍性不整脈に対する手術療法として最も代表的なものは,WPW症候群に対する副伝導路切離術である.その効果は確実であり,手術適応も確立したものとなっている.その他の頻拍性上室不整脈や心室頻拍に対しても積極的に外科療法が試みられているが,なかにはいまだその発展段階のものもあり,したがって手術適応も確定していないと考えられるものも含まれていることをお断りしておきたい.
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