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特集 遺伝性不整脈
遺伝性不整脈の病態に基づいた薬物治療
Pharmacological Therapy Based on Ionic Mechanism in Inherited Arrhythmia Diseases
杉山 洋樹
1
,
森田 宏
2
Hiroki Sugiyama
1
,
Hiroshi Morita
2
1岡山大学循環器内科
2岡山大学先端循環器治療学
1Department of Cardiovascular Medicine, Okayama University
2Department of Cardiovascular Therapeutics, Okayama University
pp.841-846
発行日 2014年9月15日
Published Date 2014/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102554
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はじめに
近年の遺伝性不整脈に関する研究の進歩により心電学的表現型の原因となる多彩なイオンチャネルおよびチャネル修飾因子について多くの知見が得られ,膨大な遺伝子変異症例の情報の蓄積から同一の疾患に対しても遺伝子型の違いによる重症度の違いを評価し得るようになった.臨床の現場においてはこれらの研究成果を応用し,致死性不整脈のリスクに曝されている患者に対し最も効果的な治療を提供し続ける必要があるが,そのためには心電図に現れる不整脈の表現型を細胞電気生理学的な観点から解釈し得る基本的知識が要求される.本稿では遺伝性不整脈の代表的疾患に対し,基礎的研究から得られた不整脈の発症機序を示し「病態に基づいた薬物治療」について概説する.
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