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はじめに
心房細動(atrial fibrillation;AF)は持続期間が7日以内の発作性(paroxysmal),7日を越える持続性(persistent),1年を越える長期持続性(longstanding persistent)に分類される(表1)1~3).臨床研究では便宜上,発作性AF,非発作性AF(持続性AFおよび長期持続性AF)に分けて検討されていることが多い.慢性(chronic)AFまたは永続性(permanent)AFは洞調律への復帰,維持は行わないと判断した場合の用語であるため,アブレーションによるリズムコントロールを前提としているAFには用いないことが推奨されている.発作性AF,持続性AF,長期持続性AFの病態生理を明確に区別することはできないが,この順に電気的リモデリング,基質的リモデリングは進行し,AF維持のメカニズムも変化していくと考えられている4).本邦のアブレーションに関するガイドラインでは長期持続性AFのアブレーションの適応には言及していないが3),欧米の2012 ESC Guideline Update5),2012 HRS/EHRA/ECAS Expert Consensus Statement2)では長期持続性AFのCA適応を記載している.しかし,いずれもClass Ⅱb(エビデンスによる有用性/効果がしっかり確立されていない)適応であり,エビデンスレベルもB(少数のランダム化試験,非ランダム化試験,または観察研究による)またはC(専門家の一致した意見による)である(表2).本稿では非発作性AFのうち,長期持続性AFに対するアブレーションの現状を踏まえたうえでのリズムコントロールを考える.
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