Japanese
English
綜説
慢性心房細動のアブレーション
Catheter Ablation of Chronic Atrial Fibrillation
青柳 秀史
1
Hideshi Aoyagi
1
1横浜市立みなと赤十字病院循環器科
1Division of Cardiology, Yokohama City Minato Red Cross Hospital
pp.938-943
発行日 2013年10月15日
Published Date 2013/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102322
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はじめに
2000年にHaissaguerreらは心房細動に対するカテーテルアブレーションの新たな治療法として肺静脈隔離術を報告.発作性心房細動の約90%以上が肺静脈起源の期外収縮を引き金に発症することを確認している.一方で慢性心房細動において,肺静脈隔離術のみを行っても発作性心房細動に対する効果と同等の結果は得られず,持続性心房細動アブレーションの戦略としては,心房全体に拡大した細動に関連した不整脈基質に対する修飾が必要と考えられるようになった.
発作性心房細動アブレーションに対する肺静脈隔離術の効果は,初回肺静脈隔離(肺静脈個別隔離または同側肺静脈拡大隔離)施行にて50~80%の発作性心房細動抑制率であり,2回目で80~90%と報告されている1).しかし持続性心房細動のアブレーションでは肺静脈隔離のみでは半数の症例で不十分である.肺静脈隔離に複数のアブレーション方法を追加することで有効であるとする報告がされている2,3).心房細動基質に対するアブレーションは,表1に示すものが知られている.本稿では心房細動アブレーションのうち肺静脈隔離術に追加する手技を中心に述べることにする.
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