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特集 COPD治療のさらなる展開を目指す―ガイドライン第4版を巡って
COPD慢性炎症における細胞老化
The Role of Cellular Senescence in Chronic Inflammation of COPD
辻 隆夫
1
,
青柴 和徹
1
Takao Tsuji
1
,
Kazutetsu Aoshiba
1
1東京医科大学茨城医療センター内科(呼吸器)
1Department of Respiratory Medicine, Tokyo Medical University Ibaraki Medical Center
pp.135-140
発行日 2014年2月15日
Published Date 2014/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102404
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はじめに
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は,“タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで生じた肺の炎症性疾患である”と定義される肺の炎症性疾患である1).COPDの炎症は禁煙後も慢性的に持続することが知られている.COPDは年齢依存性の疾患であり肺や細胞の老化がその成因の一つとされるが1,2),COPDの慢性炎症にも細胞老化が関与すると考えられる.本稿では,細胞老化が慢性炎症を引き起こすこと,COPDでは肺の肺胞上皮細胞や血管内皮細胞が細胞老化に陥り慢性炎症を引き起こすこと,細胞老化が引き起こす慢性炎症への治療介入の可能性,について述べる.
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